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大阪市、住基システム不具合 住民票など発行できず

毎日新聞は4月7日、次の報道を行いました。

6日午前9時ごろ、大阪市の住民基本台帳事務システムでトラブルが発生、24区役所・5出張所のコンピューター端末上で転出入届が処理できなくなった。約1時間50分後に復旧したが、200人に住民票などの発行ができなかった。

 市によると、転出証明に代えて住民票を発行したり、区役所から後日、住民票を郵送するなどの対応を取った。通常、転出入届は受け付けた日の翌開庁日にシステムに反映させている。日曜日の5日は新年度で臨時開庁しており、3日分と5日分の届け出の処理がプログラムミスで6日朝に重複し、不具合が起きたらしい。

大阪市、WTC破綻の経緯を報告書で公表

   朝日新聞は4月1日、次の報道を行いました。

 大阪市の平松邦夫市長は31日、二次破綻(はたん)した第三セクター「大阪ワールドトレードセンタービルディング」(WTC)が5年前に特定調停を結んだ経緯に関する調査報告書を発表した。平松市長は「特定調停はやむを得ない判断だった。当時の担当者の責任を問うのは難しい」と語り、三セク破綻の責任追及は困難との見解を示した。総務省によると、自治体が三セク破綻の経緯を報告書で公表するのは極めて異例という。

 WTCは95年開業。テナント入居率が上がらず、金融機関に債権放棄してもらうかわりに市が損失補償を負う特定調停を04年に結んだが、今年3月26日に二次破綻し、会社更生法適用を申請した。

 報告書では特定調停について「市の資金調達や地域開発にも多大の影響が生じると想定され、民事再生の選択は困難との考え方が支配的だった」と指摘。その後の経営悪化も市港湾局のみの問題として扱われ、「全市的な取り組みにならなかった」としたが、具体的な責任の所在は明らかにされなかった。

 平松市長はこの日の記者会見で「組織体質は指弾されるべきだが、個人の責任に転嫁するのは難しい」と強調。そのうえで「最高責任者である市長の結果責任は免れない」と話し、特定調停を結んだ関淳一・前市長の責任に言及するとともに、「会社更生法の最後のボタンを押したのは私の責任」と述べた。

 一方、同時期に特定調停を結んだ「アジア太平洋トレードセンター」(ATC)などの三セクに比べ、WTCの債権放棄額が極端に少ない理由やWTCビルの高さが変更された理由について「明らかにできなかった」と述べ、今後は「納得いかない点を市長として金融機関に調査する」とした。

 平松市長は07年の市長選で、WTCについての説明責任を果たすと公約。昨夏に特定調停調査チームを発足させ、当時の助役や担当者ら15人に聞き取りを実施した。

大阪市、WTCの会社更生法適用申請へ 今月中にも

 朝日新聞は3月24日、次の報道を行いました。 

 大阪府庁の移転条例案が府議会で否決されたのを受け、大阪市は、二次破綻(はたん)の恐れがある第三セクター「大阪ワールドトレードセンタービルディング」(WTC)について、今月中にも大阪地裁に会社更生法の適用を申請する方針を固めた。

 適用されれば原則的には、裁判所が選任する更生管財人による入札が実施され、市の意向は直接反映されない。市は外郭団体を入札に参加させ、間接的に買い取る手法も検討。府も入札に参加すれば購入のチャンスは残される。

 更生管財人が入札を行わずに売却先を探す場合もあるが、いずれにしても「街づくりを主導した市が責任を持つ必要がある」(市幹部)として、最終的に市が直接買い取ることになる可能性がある。

 WTC社は府庁移転構想が浮上した昨年8月以降、営業活動ができず、厳しい経営状況が続いている。23日に仲茂彦社長と会談した平松邦夫市長は「自然に置いても立ちゆかなくなる時期は手前にきている」と報道陣に話し、9月とされてきた二次破綻が早まる可能性を示唆した。

 市は04年の特定調停で、金融機関に最大491億円の損失補償を負うなか、府へのWTC売却を最優先にしてきた。だが、府議会が府庁移転に慎重なため、早期のWTCの処理が不可欠と判断した。

大阪府議会、庁舎移転案を否決 橋下府政の目玉

 毎日新聞は3月24日、次の報道を行いました。

 大阪府議会は24日未明、大阪市の第三セクタービル「大阪ワールドトレードセンタービルディング」(WTC、大阪市住之江区)へ府庁舎を移転する条例案と関連補正予算案を否決した。府庁舎移転構想は、橋下徹知事が主導する目玉政策だったが、構想自体が事実上白紙となった。

 地方自治法の規定で府庁舎移転案の可決には3分の2の賛成が必要。出席した全議員(112人)のうち賛成46票、反対65票、無効1票で、大差での否決となった。

 WTCは、大阪市の湾岸部にある55階建ての超高層ビル。テナント収入などが低迷し経営不振に陥っている。橋下知事は庁舎移転について▽建て替えなどより財政負担が小さい▽新しいまちづくりのきっかけができる--などの利点を強調し、移転条例案などを2月定例府議会に提出していた。しかし議会審議で、移転に伴う費用負担で市側との調整が積み残しになっていることなどが表面化。埋め立て地にあるWTCには災害時の司令塔としての不安も根強く「移転は拙速」との見方が広がっていた。

 

大阪府議会、自民はWTC移転に賛成方針も会派拘束せず。

 朝日新聞は3月23日、次の報道を行いました。なお、民主党府議団は3月23日午前に団会議を開き自主投票で臨むことを決めました。

 大阪府の橋下徹知事が提案した「大阪ワールドトレードセンタービルディング」(WTC、大阪市住之江区)への府庁移転条例の成立が困難な情勢となった。府議会最大会派の自民は22日、賛成方針を決めたが、会派拘束はかけておらず、反対派の一部は造反する見通し。共産に続いて、公明も反対表明しており、現状では条例案可決に必要な3分の2以上の賛成を得るのは極めて厳しい状況だ。

 自民党府議団(49人)は、21日昼過ぎから22日未明まで対応を協議。若手を中心とした賛成派とベテランを中心とした反対派が対立した。最終的に会派として方針を決めることになり、条例案の賛否は過半数が「賛成」だったため、浅田均府議団幹事長が「賛成の方向でお願いしたい」と要請。だが、自主投票を主張する反対派に配慮し、明確に「賛成」での会派拘束をかけなかったため、反対派には「事実上の自主投票」との受け止めが広がった。

 自民の対応ぶりを見極めていた民主(24人)も賛否が割れており、「自民が会派拘束をかけなければ、民主も自主投票」(府議団幹部)との立場。「原案に反対」とした公明も、自民が原案を修正する動きを見せていないため、本会議で反対する構えだ。

 移転条例案は23日の総務常任委員会で採決され、同日の本会議で議決される。可決には出席議員(定数112人)の3分の2以上の賛成が必要。全員出席した場合、3分の1の38人以上の議員が条例案に反対すれば否決される。自民内には「少なくとも10人は造反する」(反対派)との見方があり、反対の公明(23人)と共産(10人)を加えると、反対票が3分の1を超える可能性が高い。

 一方、橋下知事は条例案の今議会での議決を強く求めており、継続審議の選択肢はないと見られる。このため、賛成派の自民党府議団幹部も「冷静に考えると、今議会での成立は厳しい」と話す。 橋下知事は22日、「議会の判断を待つ。マルかペケかつけていただく。変化が止まれば、政治や行政に対する期待が一気に冷え込むのは間違いない」と報道陣に語った。

大阪市がUSJ撤退、全株100億円をGSに売却へ

 読売新聞は3月20日、次の報道を行いました。

 大阪市は19日、米映画テーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市)を運営するユー・エス・ジェイ(USJ、東証マザーズ)株式の公開買い付け(TOB)に応じ、保有する全20万株(約9%)を売却する方針を決めた。TOBの実施は同日、筆頭株主の米ゴールドマン・サックス(GS)グループなどが正式発表した。大阪市からUSJへの貸付金160億円も早期に返済される見通しで、市は誘致から主導してきたUSJの運営から完全撤退することになった。

 TOB価格は1株あたり5万円。最近1か月の終値平均に約3割上乗せした。3月23日から5月21日まで買い付ける。発行済み株式の80・74%の取得が成立条件で、買収金額は最大約660億円となる。

 大阪市はテーマパーク開園時の2001年には持ち株比率25%で第1位だった。市関係者が歴代社長を務めるなど経営にかかわってきたが、05年の第三者割当増資でGSグループに主導権が移り、持ち株比率で第4位になっていた。

 全株売却で市は100億円の収入となる。経営が行き詰まる第3セクター「大阪ワールドトレードセンタービルディング」(WTC)の処理に、資金を確保したい事情もあると見られる。平松邦夫市長は「(買い付け価格は)出資額を回収できるライン。前向きに考えていい」と語った。

旧芦原病院訴訟が和解、前市長ら大阪市に2800万円支払い

読売新聞は3月19日、次の報道を行いました。 

 大阪市が、経営破綻(はたん)した旧芦原病院(同市浪速区)に不正な融資や補助金支出を繰り返したとして、二つの市民グループが平松邦夫市長を相手取り、融資金約29億円などを関淳一・前市長らに返還させるよう求めた3件の住民訴訟は18日、大阪地裁(西川知一郎裁判長)で和解が成立した。市が違法な支出を認め、前市長やOBらが損害補填(ほてん)金2800万円を市に支払うことなどが条件。

 和解条項には、「支出審査を強化するなど適切なチェック体制を充実させることを確約する」との平松市長の声明も盛り込まれた。損害補填金や弁護士費用400万円は、健康福祉局幹部らが今月結成した有志の会を通じて支払う。同病院を巡っては、前市長らが背任容疑で告発されたが、大阪地検は不起訴(嫌疑不十分、起訴猶予)にした。病院経営は民間の医療法人が引き継ぎ、旧運営主体は昨年12月、破産手続きが打ち切られた。

 和解後の記者会見で、市民グループ「見張り番」の松浦米子・代表世話人は「市の補助金支出はめちゃくちゃ。今後も追及していきたい」と話した。

平松予算案に「ノー」敬老無料パスは継続公算

読売新聞は3月14日、次の報道を行いました。

自民が修正案提出へ

大阪市が2010年度の実施を目指している、市営地下鉄やバスに無料乗車できる高齢者向け「敬老優待乗車証」(敬老パス)の一部有料化など2件の歳出見直し策について、市議会最大会派の自民党は13日、「市民負担を伴い、理解を得られない」として、09年度当初予算案から準備経費計6億円を削除する修正案を開会中の市議会に提出する方針を固めた。公明、共産両党も同調する公算が大きく、10年度の有料化は極めて困難な情勢だ。

 平松邦夫市長は、財政再建に向けて掲げる行財政改革策の中で、敬老パス有料化を目玉の一つに位置づけていたが、「ノー」が突きつけられる形。市によると、当初予算案が議会で修正された例はないという。

 敬老パスは70歳以上の31万人に交付。市は昨年9月、所得に応じて最大年1万5000円の自己負担を求める有料化案を示したが、市議会が反対決議を可決。このため市は自己負担を一律3000円などに改めた修正案を公表し、新年度予算案に有料化に伴うシステム開発経費など4億2500万円を盛り込んでいた。

 自民が反対を決めたもう一つの見直し策は、65歳以上の高齢者世帯に対する上下水道基本料免除措置を10年度から段階的に縮小する案。市は準備経費1億7500万円を予算計上したが、自民側は「無駄な支出の見直しが先決」としている。

 受益と負担、議論を

「財政難の折、見直しは避けられない」。平松市長はそう訴え続けたが、最大会派の反発は根強かった。

 敬老パスに関し、市が08年度に税金で肩代わりした高齢者の利用相当額は約82億円。20年度には約130億円に膨らむ見通しで、一部有料化により、市は10年度の削減効果額を約24億円と見込んでいた。

 市が行った市民意見の公募では、有料化への異議・反対は98%。自民はこうした声に敏感に反応したと言え、市民サービスと財政再建を両立する難しさが改めて浮き彫りになった。

 だが、今も「全額無料」のパス制度を維持する政令市は大阪市だけで将来の見直しは不可欠だ。市と議会には、受益と負担のバランスを踏まえた真摯(しんし)な議論が求められる。

関経連と大阪市、水事業でアジア開拓 技術持つ企業と連携

 日本経済新聞は3月11日、次の報道を行いました。

 関西経済連合会は10日、大阪市水道局と組み、水道事業など水関連ビジネスの海外展開支援に乗り出す方針を発表した。水道局が持つ設備管理ノウハウと企業の技術を組み合わせて主にアジア市場を開拓する。近く研究会を設立し、具体的な事業モデルの構築や需要調査などに着手する。

 「水・インフラ国際展開研究会(仮称)」を設置する。水の浄化や漏水を防ぐ配管網の施工・維持などで優れた技術を持つ日本企業は多いが、関経連によると「個別技術の売り込みに終わっているケースが多い」という。水道局も含め複数の事業体が連携することで幅広いビジネスチャンスにつなげる狙い。

 公営企業の大阪市水道局にとっては独自ノウハウを収益につなげるメリットがある。人口減などを背景に国内の水需要は減少が予想される。関経連と組むことで海外情報が得やすくなるほか、特定の企業と連携する際の透明性も確保しやすい。大阪市水道局は食品衛生の国際規格「ISO22000」を公営水道としては世界で初めて取得している。

大阪市部局の移転問題 橋下知事と平松市長が合意

 朝日新聞は3月11日、次の報道を行いました。 

 大阪府の橋下徹知事は10日、府庁移転先として「大阪ワールドトレードセンタービルディング」(WTC)を購入した場合、入居中の大阪市の7部局の移転経費約30億円を市が負担することで平松邦夫市長と合意した。府は退去までの市部局の賃料を事実上減額するなどして、市の費用負担を軽減する。

 市が移転経費を負担するのに対し、府は市がWTC社に支払っている年15億9千万円の賃料を、年2億6千万円にする。また、退去時の原状回復を求めず、市の負担を10億5千万円軽減。市関係団体の賃料なども4億5千万円軽減する。こうした府の措置で、市には28億3千万円の負担軽減効果がある。ただ、民間テナントの賃料は減額しない。

 平松市長は同日の市議会建設港湾委員会で「庁舎移転による咲洲(さきしま)と大手前のまちづくりに府市力を合わせて取り組む。知事並びに私にご支援をお願いします」と訴えた。

大阪市、大阪市土地開発公社の解散も検討

  産経新聞は3月11日、次の報道を行いました。

  巨額の借入金を抱えて経営再建中の大阪市の土地開発公社について、市は10日、平成23年度以降に解散も含めた組織の統廃合を検討していることを明らかにした。

 土地開発公社は19年2月、長期保有用地と職員の削減を盛り込んだ22年度までの経営健全化の行動計画を策定。職員は現在15人で、17年の37人の半分未満になっている。

 10日開かれた市議会財政総務委員会で、市は「計画終了後は他団体との統廃合、職員の移籍も視野に入れ、解散も選択肢から除外せず検討する」と表明した。

 また、公社の保有用地のうち、市健康福祉局が高齢者福祉施設などを建設する予定だった3カ所(簿価107億円)と、経済局が産業振興施設を計画していた2カ所(同44億円)について、事業目的が薄れたなどとして、22年度までに市が用地を再取得したうえで売却する方針も示した。

 5カ所については、計画では25~29年度までに市が事業化することになっていた。

府議会一般質問;庁舎WTC移転後のまちづくり「大阪市との連携に疑問」 

毎日新聞は3月6日、次の報道を行いました。

 ◇知事は改めて意欲

 2月府議会は5日の一般質問で、引き続き大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC)への府庁舎移転案などについて審議。宗清皇一府議(自民)が「府庁ではなく、大阪市役所がWTCに移転した方がベイエリアの開発は現実味が出る」と指摘したが、橋下徹知事は「市の移転を待つだけでは大阪の発展はない」と府主導での大阪のまちづくりに意欲を見せた。さらに、「大阪市は市民の利益しか考えていない」と市の姿勢を批判した。

 宗清府議は、移転後のまちづくりを示す府市の共同都市構想について、「既存の計画とほとんど変わらない」と指摘し、府市連携を疑問視した。

 橋下知事は「平松邦夫市長には、一緒に大阪を変える意気込みはある」と“友好関係”にあることを改めて表明。しかし、市議会の同意が得られないことを理由に、市のWTCへの移転は困難との認識を示した。

 ◇府市の水道統合「値上がりない」

 府市が進めている水道統合協議を巡っては「府が事業体として提唱する一部事務組合方式では、値上がりする」と大阪市が主張している点について青野剛暁府議(同)が質問。伊藤誠・水道企業管理者は「給水・供給原価は将来低減するので、値上がりにつながることはない」と明言した。