大阪市をよくする会

大阪市をよくする会・福井朗事務局長が談話を発表しました。

[2013.3.29]-トピックス

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「職員アンケート」についての大阪府労働委員会による命令と

橋下市長の不服申し立て表明について(談話)

 

2013年3月29日

大阪市をよくする会

事務局長 福井 朗

 

大阪府労働委員会は25日、橋下市長が2012年2月に実施した市職員への「アンケート調査」に対して、不当労働行為であると認め、全面救済(謝罪及び今後は行わないという誓約文を渡すこと)を命令しました。地方自治体の首長が職員に対して不当労働行為を行い、地労委がその違法性を認め、命令を出すことは異例のことです。私たちはこの地労委の判断を的確なものとして受け止めています。

 この命令が出されたことは、憲法違反の思想調査に対して、民主主義を守り、たたかうすべての人たちにとって大きな成果であることを確信にしようではありませんか。

この思想調査は橋下市長の署名入りで「正確に回答されない場合には処分の対象となりえます」と恫喝した上で、憲法で認められている正当な労働組合活動や政治活動について書かせるもので、府労委は支配介入と断じています。第三者機関が行ったなどという詭弁は退けられました。また、データが破棄されたとしても、市の責任が消滅するものではありません。

 この命令に対し、橋下市長は「大変申し訳ない。法に基づいた行政運営をしていく」「組合員に動揺を与え、加入していない者にも加入をためらわせたかもしれない」と、自ら不当労働行為であることを認め、一旦は謝罪を述べました。ところが、こともあろうに、その日のうちに一転、裁判への支障などを理由に、中労委へ不服申し立てを行うと強弁しました。橋下市長の辞書の中に「反省」や「責任」という文字はあるのでしょうか。

 私たちは、改めて、明確な謝罪と二度とこのようなことを繰り返さないという変わることのない表明を強く求めるものです。この調査について、市労組組合員55名が原告となり2012年7月30日に大阪地裁へ国家賠償請求訴訟を起こしました。この裁判に敢然と立ち上がった原告のみなさんの勇気と決断に連帯し、裁判の勝利を強く願うものです。