大阪市をよくする会

5月大阪市会を終えて明るい会とよくする会の声明

5月議会を終えて事務局長声明

5月大阪市会を終えて――橋下・維新の会を追い詰めている世論と運動に確信を持ち、橋下市長に辞任を求める運動のいっそうの強化を

 

2013年6月3日

明るい民主大阪府政をつくる会 事務局長 前田 博史

大阪市をよくする会 事務局長 福井 朗

 

 

 5月30日に閉会した5月大阪市会では、日本共産党と自民党、OSAKAみらい(民主系)の3会派が共同で橋下市長への問責決議案を提出、公明党もこれに応じるとの報道がされました。この決議案成立の流れを見た橋下・維新の会は、窮地に追い込まれる中で、松井知事が「問責決議案が可決されれば出直し市長選挙」と発言しました。この「けん制」に対し公明党が問責決議案への態度をひるがえし、決議案は維新・公明の反対で否決されました。

 

この問責決議案が提案されることとなった経緯は、5月13日に橋下市長が「慰安婦制度が必要なのは誰にでもわかる」などという人権無視の暴言に端を発したものです。この発言には、歴史認識の違いや立場を超え、保守層からも、女性を戦争遂行のためのモノ扱いするという人権感覚の欠如への批判や怒りが沸き起こりました。外国特派員協会での橋下市長の会見は、米軍と米国国民には謝罪しながらも、元「慰安婦」や日本国民に対する発言の撤回や謝罪は一切なく、開き直りと言い訳に終始するものでした。海外のメディアからも「国際的には誰も納得しない。政治家として失格」(ドイツ紙)と厳しい批判が出るのは当然です。

 問責決議案が公明党の豹変で否決されたとはいえ、松井知事の苦し紛れの“出直し選挙”発言や、橋下大阪市長の「否決されたとはいえ、同文の決議案が市会の過半数の会派から提出されたことは重く受け止める」との発言は、橋下・維新の会を世論と運動で追い詰めたことを示すものとなりました。

 

 また5月市会では、橋下市長が「大阪都構想」をごり押しするために「二重行政」の象徴としてきた水道事業の統合案が、公明党を含む反対多数で否決されました。橋下市長の提案が議会で否決されたのは、これが初めてです。「地下鉄・市バス民営化案」についても、3月議会に続き、前回賛意を表明した維新・公明も含めて全会一致で継続審議となり、その可決を阻むことができました。この一連の経過は、「大阪都構想」が行き詰っていることを示しています。

 

 「明るい民主大阪府政をつくる会」と「大阪市をよくする会」は、橋下市長の暴言の撤回と謝罪、辞任を強く求めるものです。また、橋下市長の発言は、公職たる市長にあるまじき発言であることは消えるものではありません。私たちは広範な市民団体と手を携え、橋下市長の辞任を求める運動を引き続き呼び掛けるものです。

以上