「子どもたちに歴史をゆがめる教科書はわたさない!サンフランシスコとの姉妹都市解消あかん」市民集会が27日開かれ120人が参加しました。
集会では「サンフランシスコ市との姉妹都市解消の撤回を求める決議」を採択し、このほど決議を大阪市に提出しました。
吉村洋文大阪市長は、米市民団体が建立した日本軍「慰安婦」像をサンフランシスコ市が市有化したことを理由に、60年間続く両市の姉妹都市関係を解消すると表明しています。
以下決議の全文です
-------------------------
大阪市長 吉村洋文 様
サンフランシスコ市との姉妹都市解消の撤回を求める決議
吉村大阪市長は、昨年12月、サンフランシスコ市が民間団体から寄贈された「慰安婦」像の碑文の内容が「日本政府の見解と違う」「信頼関係が損なわれた」として、60年間続いてきた姉妹都市関係の解消を表明しました。その後、サンフランシスコ市長の急死によって新市長が選出された後に姉妹都市解消の通告を行うとしていましたが、6月5日に市長選挙の投票が行われ、6月末に新市長が就任するという切迫した状況を迎えています。
大阪市は現在サンフランシスコ(アメリカ)をはじめとして、サンパウロ(ブラジル)、シカゴ(アメリカ)、上海(中国)、メルボルン(オーストラリア)、サンクト・ペテルブルグ(ロシア)、ミラノ(イタリア)、ハンブルク(ドイツ)など8都市と姉妹都市提携を結んでいます。サンフランシスコ市とは最も長く1957年からの歴史を刻んでいます。この間築かれてきた両都市の文化交流や親善の歴史は市民同士の友好の歴史でもあり任期が4年の市長の一存で一瞬にして無に帰すことは許されません。
姉妹都市提携は、戦争への反省から国家間の摩擦が生じても、「人と人 People-to-People」との概念のもと自治体や市民が草の根の交流を行い、相互理解を深め衝突を回避することを目的に広まったものであり、さまざまな考えの違いを超えて親善交流が行われてきたものです。「歴史認識」や「政治的な考え方」の違いを理由に解消することは姉妹都市のそもそもの意義をわきまえない稚拙な態度です。
吉村市長による姉妹都市解消の動きは、橋下前市長が「慰安婦制度は必要なのはこれは誰だってわかる」(2013年5月13日)と発言し、歴史の真実を歪める立場を踏襲するものです。1993年の河野内閣官房長官の談話では、「今次調査の結果、長期にかつ広範な地域にわたって慰安所が設置され数多くの慰安婦が存在したことが認められた」としています。歴史を歪める立場は橋下前市長の慰安婦暴言がそうであったように国際的な批判に晒されるものであり、大阪市の名を汚すものです。
サンフランシスコ市との姉妹都市解消を撤回することを強く求めます。
以上、決議します。
[PDF]「サンフランシスコ市との姉妹都市解消の撤回を求める決議」
2018年6月27日
子どもたちに歴史を歪める教科書をわたさない!
サンフランシスコとの姉妹都市解消あかん6・27市民集会