大阪市をよくする会

弁当か給食か・・・大阪市の中学校給食外部委が報告書提出

 産経新聞は1月13日、次の報道を行いました。

 大阪市の平松邦夫市長の公約でもある全128市立中学への給食導入について、市教委の外部委員会「市中学校給食検討会議」は13日、「給食と家庭弁当の選択方式が望ましい」とする考え方をまとめ、市教委に報告した。シミュレーションでは、最も安価な民間委託のデリバリー方式でも初期投資が約21億円、年間の経費が約12億円かかり、財政難の市はまた難問を抱えそうだ。市教委は平松市長と意見交換をしたうえで今月中にも方針を決める。

 検討会議によると、現在、市では1週間のうち家庭弁当を毎日持参している生徒は全体の64・7%、週4日以上は85・7%。持ってきていない生徒は市販のパンなどですませている。家庭の事情から弁当を持参できない生徒もおり、基本的な生活習慣の習得や「食育」の面から、弁当と給食の併用が望ましいとした。

 ただ、給食を導入する場合、半分の生徒が給食を利用すると仮定した試算では、各学校で調理する方式や、給食センター方式では初期投資が100億円以上必要。最も安価な民間委託のデリバリー方式でも学校に設置する冷蔵庫などにかかる初期投資が約21億円必要になる。

 選択制で給食を導入しても利用率が読みにくい側面もあり、深刻な財政難に加え、金融危機に伴う税収減が確実な状況のなか、市の決断が注目される。

 公立中学校の給食は、全国17政令市中、京都市や名古屋市など11市で実施。神戸市など3市で牛乳だけの給食を行っている。