朝日新聞は1月16日、次の報道を行いました。
大阪府の橋下徹知事が、大阪市の第三セクターが所有する超高層ビル「大阪ワールドトレードセンタービルディング」(WTC)への府庁移転を検討している問題で、府と市が近く、共同でWTCビルの再鑑定を検討していることがわかった。府と市が昨年、それぞれ別の業者に依頼した鑑定では60億円近い開きがあり、前提条件をそろえた鑑定を再度実施した上で、本格的な価格交渉に入る構えだ。
WTCの鑑定額をめぐっては、テナントの入居率などから算出する賃料収入の評価などで、府と市の鑑定の前提条件が異なっており、府が95億円と算定したのに対し、市は153億円としている。
鑑定額について、平松邦夫市長は「共通認識に立って取った鑑定額にしては開きがありすぎる」とする一方、橋下知事は「誤差の範囲内。差が開くことは実務ではよくある」としていた。
WTCビルは総事業費1193億円で95年に完成したが経営難に陥り、04年2月に特定調停を成立させ、再建を進めていた。昨年8月、橋下知事が府庁移転構想を表明した。