毎日新聞は1月29日、次の報道を行いました。
◇敬老パス、修正案提示できず
大阪市が28日に明らかにした09年度予算編成過程は、今月9日現在で生じていた244億円の収支不足こそ解消したものの、厳しい財政を反映した状況となった。こうした中で市は、中学校への給食導入に向けて始めた「昼食事業」に公費を投入するなど、重点政策にてこ入れした。
業者弁当を1食350円で提供する昼食事業は、一部を除き利用率が2%程度と低迷しており、給食導入を目指す平松邦夫市長も「最低10%」を導入の目安として示している。市は、これまで業者が負担していた配送・配膳(はいぜん)経費を公費負担し、料金を値下げして利用率を上げる方針だ。
経費削減素案については、市議会が強く反発している敬老優待乗車証(敬老パス)の一部有料化や上下水道料金の福祉措置の縮小に関し、議会との調整がつかず、修正案などは提示できなかった。
一方で、事業の精査などで削減額は増加し、10年度までの5年間での削減額は昨年9月時点の2442億円から現時点で2466億円となった。削減増の内訳は、人権文化センターへの派遣職員の引き揚げ2億9800万円、夢洲高規格コンテナ埠頭(ふとう)の整備計画の変更23億3400万円--など。
予算案は平松市長のヒアリングなどを経て、2月下旬に確定する見通し。
◇市民病院事業、100億円支援固まる--市営バスには53億円認める
一方、08年度補正予算で、多額の累積赤字を抱える市民病院事業会計には、130億円の要求に対し100億円を支援することが固まった。70億円を補助し、30億円を貸し付ける。貸し付けは年利0・3%程度を想定しているが、償還期間などは未定。
また、市営バス事業会計に対する地下鉄事業会計からの支援は、68億円の要求に対し、53億円を認める。バス事業の経営改善計画が固まっていないため、緊急避難として出資だけを認め、継続的な支援は改善の状況によって決めるとしている。
両会計とも支援がない場合、08年度決算で経営健全化団体に転落する可能性が高い。
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【増額が検討されている手数料など】
道路占用料等使用料
電柱月額4100円→4700円
栄養専門学校入学料(新設)
市内→13万3200円(10年度入学生から)
市外→20万5100円(同)
デザイン教育研究所
授業料年額 23万4600円→39万円(同)
入所料・市内8万4600円→16万9200円(同)
入所料・市外8万4600円→26万600円(同)
服部霊園納骨堂使用料
個人壇年額1000円→5000円
【減額が検討されている手数料など】
大阪港咲洲トンネル通行料
普通車片道200円→100円
※注記のないものは09年度から