大阪市をよくする会

大阪市がUSJ撤退、全株100億円をGSに売却へ

 読売新聞は3月20日、次の報道を行いました。

 大阪市は19日、米映画テーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市)を運営するユー・エス・ジェイ(USJ、東証マザーズ)株式の公開買い付け(TOB)に応じ、保有する全20万株(約9%)を売却する方針を決めた。TOBの実施は同日、筆頭株主の米ゴールドマン・サックス(GS)グループなどが正式発表した。大阪市からUSJへの貸付金160億円も早期に返済される見通しで、市は誘致から主導してきたUSJの運営から完全撤退することになった。

 TOB価格は1株あたり5万円。最近1か月の終値平均に約3割上乗せした。3月23日から5月21日まで買い付ける。発行済み株式の80・74%の取得が成立条件で、買収金額は最大約660億円となる。

 大阪市はテーマパーク開園時の2001年には持ち株比率25%で第1位だった。市関係者が歴代社長を務めるなど経営にかかわってきたが、05年の第三者割当増資でGSグループに主導権が移り、持ち株比率で第4位になっていた。

 全株売却で市は100億円の収入となる。経営が行き詰まる第3セクター「大阪ワールドトレードセンタービルディング」(WTC)の処理に、資金を確保したい事情もあると見られる。平松邦夫市長は「(買い付け価格は)出資額を回収できるライン。前向きに考えていい」と語った。