朝日新聞は3月24日、次の報道を行いました。
大阪府庁の移転条例案が府議会で否決されたのを受け、大阪市は、二次破綻(はたん)の恐れがある第三セクター「大阪ワールドトレードセンタービルディング」(WTC)について、今月中にも大阪地裁に会社更生法の適用を申請する方針を固めた。
適用されれば原則的には、裁判所が選任する更生管財人による入札が実施され、市の意向は直接反映されない。市は外郭団体を入札に参加させ、間接的に買い取る手法も検討。府も入札に参加すれば購入のチャンスは残される。
更生管財人が入札を行わずに売却先を探す場合もあるが、いずれにしても「街づくりを主導した市が責任を持つ必要がある」(市幹部)として、最終的に市が直接買い取ることになる可能性がある。
WTC社は府庁移転構想が浮上した昨年8月以降、営業活動ができず、厳しい経営状況が続いている。23日に仲茂彦社長と会談した平松邦夫市長は「自然に置いても立ちゆかなくなる時期は手前にきている」と報道陣に話し、9月とされてきた二次破綻が早まる可能性を示唆した。
市は04年の特定調停で、金融機関に最大491億円の損失補償を負うなか、府へのWTC売却を最優先にしてきた。だが、府議会が府庁移転に慎重なため、早期のWTCの処理が不可欠と判断した。